文芸研究Ⅱ 下原ゼミ通信No.346
日本大学藝術学部文芸学科 2018年(平成30年)7月2日発行
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.346
BUNGEIKENKYU Ⅱ SHIMOHARAZEMI TSUSHIN
編集発行人 下原敏彦
4/9 4/16 4/23 5/7 5/14 5/21 5/28 6/4 6/11 6/18 6/25 7/2 7/9 7/16
土壌館創作道場 2018年、読書と創作の旅
テキスト読み(志賀直哉作品・他) &熊谷元一研究(情報)
|
社会観察・日大問題 6月29日「第三者委員会中間報告」(日大設置)
日大アメフト部の選手が起こした危険タックルを調査する第三者委員会は、29日都内で中間報告を、発表した。新聞各紙(朝日・読売)は下記見出しで調査内容を報じた。
《朝日新聞》2018.6/30 (選手・スタッフ全員145人のアンケート結果)
「反則いとわずやれ」他にも指示 第三者委も監督指示認定
「前監督が正しい」一人もいない 悪質タックル 日大職員が口止め
解/説 再建へ周囲と連携を 日大に迫る
公募 水野元京大監督応募 推薦受け「要請あれば考える」
日大アメフト部 全体練習を再開 一カ月半ぶり
※中間報告の骨子は、6頁に
《読売新聞》2018.6/30 (選手・スタッフ全員145人のアンケート結果)
日大選手に口止め 前監督危険タックル指示
前監督弁解「信用できぬ」 反則の示唆「多数」指摘
※中間報告のポイントは6頁に
|
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.346 ―――――――― 2 ―――――――――――――
6・25ゼミ報告 テキスト『剃刀』読み&裁判(陪審員としての判決)
前回ゼミは、志賀直哉の事件観察作品『剃刀』をとりあげました。事件は、単純ですが、判決はどうか。もし陪審委員だったら。脚本化して量刑を考えました。
以下、脚本を音読。参加は、西村美穂さん 村瀬 琴さん
剃刀職人客殺人疑惑事件裁判
脚色 ナレーション … 証人 被害者家族……
裁判長 …… 証人 お梅 ……
弁護士 …… 証人 錦公 ……
検 察 …… 証人 女中 ……
被告人 ……
事件概要
一九〇九年十月十三日午後十時二十四分頃、麻布十番四角交番に近くの「辰床」の店主、芳三郎(28)が客を殺したと自首した。勤番の山田巡査が「辰床」へ駆けつけると、客用イスに所航太(23)が首から大量の血を流して死んでいた。死因は出血死。凶器は「辰床」の商売用の剃刀。遺恨なし。業務上過失致死と無差別殺人の嫌疑で逮捕。
公判
裁判長 「人定質問」被告人は、氏名、年齢、職業、住所を述べなさい。
被告人 辰吉芳三郎 28歳 剃刀職人 住所は港区麻布六本木一‐十二 本籍は埼玉県
検 察 被告人辰吉芳三郎は、六本木の床屋「辰床」の店主。
被告は十月十三日午後九時四十五分ごろ、客として来た、市ヶ谷連隊兵士、所航太(23)の顔を剃刀で剃っている最中、誤って咽を切ってしまい死に至らしめてしまった。本行為はあくまでも本人の意思で行われたことから、通り魔殺人と同等と見なしました。
翌日十四日の夕刊には「麻布の兵士殺し 犯人は辰床の親方」「病人の人殺し」と書かれています。よって本件は過失致死ではなく、刑法に基づき無期懲役を求刑します。
裁判長 これより裁判に入りますが、被告は自分に不利なことは言わなくても良いです。黙秘権の行使を認めます。
では被告は事件に至った経緯を詳しく述べてください。
被告人 はい。あの日は熱で朝から気がクサクサしていました。頼まれた剃刀がきたのですが、どういうわけか思うように磨げませんでした。それで一層、イライラが募りました。そこへ、あの若者の客が入ってきたのです。客はこれから色町に行くのだとか、何かと気障りなことばかり言うので癪に障りました。
裁判長 それが原因で殺意が生まれたのですか。
被告人 いいえ。そんなことで殺すのどうの、という気は無論ございませんでした。
裁判長 被告人は被害者に対して何か恨みがあったのですか。
被告人 取調べで刑事さんからもよく聞かれましたが、お客に対しては何の恨みも感情もありません。
裁判長 知り合いだったのですか。
被告人 近頃近所へ来た者だそうですが、全く知りませんでした。私の店へもその時初めて参ったのです。それ故、遺恨などこれっぽっちもありません。
―――――――――――――――――― 3 ――――――文芸研究Ⅱ下原ゼミNo.346
裁判長 では、どうして殺してしまったのですか。
被告人 今考えても、どうしてあんなことをしてしまったのか、皆目分かりません。妻は一時的に気がふれたのだと申します。事件を起こしたことを考えればそうかもしれませんが、現在も、以前も、自分にはそんな兆候は微塵たりともございませんでした。今もこの通り、タシカです。
裁判長 全く殺す動機がないということですね。
被告人 はい。強いてあげるならば、咽を剃ります時、三、四里の傷をつけた。そのことくらいです。
裁判長 お前はその傷が命に関わる大きな傷と考えたのではないですか? 勝手に思い込んで、どうせ助からないのなら、一思いに死なせてやろう。そんな風に思ったのではないのですか。
被告人 そんな気があったかどうかは、いまだ考え出せません。しかしあれくらいなら、毎日のようにうちの小僧共がやっていることで、とても大事になるとは思いません。ひっかき傷でした。
裁判長 お前は腕のいい剃刀職人で、これまで十年余りも剃っていて、客の顔を一度も傷をつけたことはなかったといいますが、これは本当ですか。
被告人 はい、その通りです。
裁判長 ただの一度も失敗したことがなかった。完璧だった。裏を返せば原因というか、動機はそこにあると思いますが、どうですか。
被告人 はい。私もそう思います。
裁判長 しかし完璧主義者の裏返しとしても、人を殺すというのは大事件の動機としては軽すぎる。
被告人 はい。
裁判長 では、これより弁護人の陳述に入ります。弁護人、前へ。
弁護人 事件については弁解の余地はありません。被告人は慙愧の念に耐え、深く反省しております。今はただ、被害者にはご冥福と、ご家族の皆様にはお詫び申し上げる毎日であります。
本日の陳述では、事件当日に起きましての被告の身体と精神状態を述べたいと思います。まず、身体の具合ですが、被告は二、三日前から風邪をひいて臥せっていました。この日も、妻、梅の証言によりますと、三八度の熱があったようです。よって、身体的には朦朧状態にありました。次に精神状態ですが、一ヶ月前に働いていた二人の剃刀職人を首にしたことで相当悩んでおりました。
というのは、この二人は元同僚だったからです。一人は二年前にやめたのですが、また帰ってきたので「辰床」に婿入りをし、主人となった被告が良心から再び雇い入れたのです。しかし、二人の元同僚は遊び癖がついて、店の金にまで手を出すようになったことで、先月暇を出したのです。そんなことで店には二人の見習い小僧しかいませんでした。
そこに秋季皇霊祭の前にかかって、店は大忙しとなりました。折り悪く、磨きにだした剃刀の研ぎがあまり良くない。多くの不備が重なり、被告は心神耗弱の状態でした。本来ならば仕事を断わるべきでしたが、被告の律儀な性格が災いをして、顔剃りを引き受けてしまったのです。このような理由から職業上から起きた事故と言うことで、本件は不可抗力による過失致死と判断いたします。
裁判長 それでは次に検察の陳述をお願いします。
検 察 はい。私どもの捜査でわかっていることを申し上げます。まず被告は他者に強いられた訳でもなく、自分の意思で殺したことを自覚しています。それに被害者の首の傷はどう考えても作為的なものです。被告の妻は、被告が自分で殺したと言って、
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.346 ―――――――― 4 ―――――――――――――
警察に行くのを見ています。その時の被告は、足取りはしっかりしていたし、意識もはっきりしていた、と言っております。被告の妻が証人です。
裁判長 被告人の妻、前に。
今、検察が述べたことは本当ですか。
お 梅 はい。熱のために異常ではありましたが、確かに殺したことについては自分で分かっていました。四つ角の交番へ悪びれることなく入っていきました。
とても仕事なんかできる状態ではありませんでした。何度も止めたのですが、あの人は聞く耳なんて持ってはくれませんでした。剃刀を磨ぎ損ねたときなんて、肝が潰れたかと思うくらい吃驚したんです。泣いたって、聴いてはくれませんでした。
自分がやらなきゃ誰がやる、って自分の仕事に誇りを持っていたんです。そのせいで変に意地を張ったんです。こんなことになると分かっていたなら、小僧二人を使ってでも布団に縛り付けておけばよかった。
裁判長 それでは次の証人、前へ。名前は?
錦 公 錦公と申します。二年前から「辰床」で見習いとして働いています。
裁判長 近頃の被告人はどんな様子でしたか。
錦 公 ええ、親方には申し訳ありませんが、近頃やっぱりイラついていたと見えます。それを仕事の出来でなんとか堪えていたような節はあります。
検 察 すると、今度の事件は不満の爆発ということですか。場所は室外と室内で違うけれど、本質的には秋葉原事件と同じように思えますが。
錦 公 へえ、よくわかりませんが、むしゃくしゃして起こした、そのように思います。
検 察 すると相手は誰でもよかったということですね。違う客が被害者になっていた、その可能性もあったと思いますか。
錦 公 へえ。
裁判長 それでは次に、被害者関係者、前へ。
母 親 素行はよくなかったかもしれません。いつでも遊んでいましたから。でも親思いのとても優しい子でした。親の身からしたら、かけがえのない息子です。宝物です。こんな理由で奪われるなんて納得いきません。死ぬまで償ってもらいたい。
検 察 被害者は親思いの優しい前途ある若者でした。何故に理不尽に殺されなければならないのでしょうか。被告と言い争うようなことがあったのでしょうか。
被害者は初めて入った店で、しかも店にいた被告の妻、奉公人の証言によれば上機嫌だったといいます。何一つ落ち度のない若者を、その日の自分の感情だけで殺した。被害者は通り魔にあったようなものです。いや、通り魔よりも性質が悪いと思います。通り魔ならば警戒心を持って歩くことも出来ましょう。が、被害者は全くの無防備でイスに横たわっていたのです。被告人を完全に信頼しきっていたのです。そんな若者を殺害するのは容易いことだったでしょう。被告は客の信頼をも裏切ったのです。
本来ならば、この情け知らずの残忍な犯行と、親思いの被害者の前途を見て、被告人に死刑を求刑したいところですが、病気と心労があったということで、無期懲役を求刑します。
裁判長 弁護人の反論はありますか?
弁護人 風邪熱と心労、加えて生真面目生活が加担し、被告をその瞬間だけ心神耗弱、あるいは心神喪失状態に陥れた。その結果の事故と見るのが客観的判断ではないかと思います。そのことを証明するため、部外者の証言をお願いします。
裁判長 それでは店の関係者以外の証人、前へ。
女 中 山田で女中をしている者です。
裁判長 あの日「辰床」には行きましたか。
―――――――――――――――――― 5 ――――――文芸研究Ⅱ下原ゼミNo.346
女 中 はい。お昼頃に行きました。旦那様が明日の夜。旅行に行くので剃刀の磨ぎを頼まれました。
裁判長 そのときの被告人はどうでしたか。
女 中 お店は混んでいて、小僧さんからは「明日では…」と言われました。でもどうしても、と頼むと奥から親方さんの「兼、やるぜ!」と叫ぶ声がしました。いつもと声が違うので、なんとなく風邪でもひいているのかと思いました。それで、少し心配になりました。
裁判長 で、剃刀は磨いで貰ったのですか。
女 中 用事の帰りによってみると、出来ているというので貰って帰りました。そのとき親方は風邪で寝ていると聞きました。主人に話すと「珍しいことがあるものだ」と言って、試しに剃刀を使ってみました。
裁判長 剃り具合はどうでしたか。
女 中 あまり切れなかったようです。主人が申すには「このところ大忙しのようだから、研ぐ手に狂いが出たのではないか。親方に一度使ってみてもらえ」と、言付かりました。親方さんは疲れていたんです。それで、あんな事故を起こしてしまったんです。
裁判長 これで検察、弁護人の陳述は終わります。陪審員は私見を述べてください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、
西村美穂 陪審委員
精神的、肉体的にまいっていた状態で、客の喉に3、4里の傷をつけてしまったところまでは確かに業務上過失致死とも言えなくもないが、その喉に剃刀を突き刺してしまったことは、まぎれもない殺人行為である。被害者に何の落ち度もないことから死刑も考えられるが、犯行が計画的でないことと、被告人の犯行時の状態を踏まえて少し軽く(軽減)はすべきではないだろうか。
■判決は → 無期懲役(検察側と同じ)です。
村瀬 琴 陪審委員
被告人は、剃刀も満足に磨くことが出来なかったのだから、プロとして、そもそも店に立つべきではなかったのだと思う。熱でまともに仕事が出来ない被告人と使えない子供しか店に居ないのなら、いくら繁盛期といっても店を開けるべきではなかった。
殺害についてだが、被告は「誤って」殺してしまったのではなく殺意は無くとも自分の意志で被害者を殺めてしまったのだから有罪である。
■判決は → 有罪・殺人の罪で無期懲役です
【『剃刀』について】(志賀直哉全集・岩波書店)
1910年(明治43年 27歳)6月1日発行の『白樺』3号で発表。題は3種あった。「小説殺
人」「小説人間の行為」、そして「剃刀」である。日記、明治43年4月24日にこのように書
いている。
「夜去年の10月殺人というので書いた話を剃刀と改めて書き出した。」
この24日につづいて、25日「午前『剃刀』を少し書く、とある。
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.346 ―――――――― 6 ―――――――――――――
7・2日ゼミ テキスト読み 志賀直哉『范の犯罪』
1913年(大正2年)10月1日発行の『白樺 第四巻十号にて発表』志賀直哉30歳
演芸場で起きたナイフ投げ師美人妻の死。その死は計画殺人か事故死か
日大問題・第三者委員会中間報告「骨子とアンケート結果」(朝日)・ポイント(読売)
朝日新聞2018.6.30
■6月29日第三者委員会が公表した中間報告書の骨子
▽内田氏は選手を精神的に追い込む指導を取り、意見を述べることは許されない雰囲気だった。普段から反則行為を容認するような誌度をしていた。
▽当該選手は内田氏、井上氏から過酷な指導を受ける中で危険タックルを指示され、実行した。
▽当該選手の説明は証拠とも符合し、合理的で自然。内田氏、井上氏の説明は不自然でかつ不合理。
▽井上氏の指示は極めて具体的で、実行を命じたものにほかならない。内田氏との力関係からして、独断の指示とは考え難い。内田氏も試合後の囲み取材などで指示を肯定している。
▽タックル直後、「やりましたね」と言って寄る井上氏に、内田氏は「おお」と応じていた。
▽指示しておきながら、責任回避の態度に終始する内田氏、井上氏は指導者の資格が決定的に欠け、悪質。
▽日大職員や関係者が学生らに不当な圧力をかけ、口封じをして事件のもみ消しを図ろうとしている。
▽部の再建は、内田氏、井上氏はもちろん、不当な圧力をかけた日大関係者が完全に排除された状態で行わなければならない。
■第三者委員会が行った部員わへのアンケートの主な結果
▽内田氏、井上氏の指示に対して意見を述べることができたか。
――120人中113人が「できなかった」
▽試合後のミーティングで、内田氏やコーチ陣から反則行為への言及があったか。
――120人中104人が「あった」
▽当該選手と内田氏、井上氏との間で食い違う説明はどちらがただしいか。
――「内田氏らが正しい」としたのは120人中0人。
読売新聞 2018.6.30
■日大アメフト部第三者委員会の6月29日発表の中間報告ポイント
▽危険なタックルは、内田前監督と井上前コーチの指示で行われた。
▽二人は不自然な弁解を繰り返し、自らの責任を免れ、選手に責任を押し付けようとしており、極めて悪質。
▽一部の日大関係者が不当な介入をし、当該選手に責任を押しつけ、2人の指示がなかったことにしょうとした。
▽監督公募については、公平公正な選挙委員会を設け、透明感をもって選考手続きが進められることを望む。
※朝日・読売二紙ともに、その骨子、ポイントに大きな違いはない。日大の委員会ということだったが、予想より厳しかった。正義を感じた。が、問題はこれから、このままだとⅠ部活の問題として終わってしまう。今後の争点は「日大関係者の不当な介入」誰の指示か…。
―――――――――――――――――― 7 ――――――文芸研究Ⅱ下原ゼミNo.346
依存症観察3回目 創作ルポ「透明の存在との闘い」
あるシンポジュウム会場の忘れ物箱にあった大学ノートに書かれていた記録
〈これまでの経過〉野原を元気に駆け回るような子供に育ってほしい、そんな願いをこめて娘に、ノノ子とつけた。その名の通りノノ子は元気に健康に育った。中学は女子一人剣道部員で頑張った。一つ違いの兄と同じ高校に入って剣道部に入部。女子部員も大勢いて喜んだ。明るく楽しい高校生時代を送るはずだった。ところが、彼女を待っていたのは、暗く辛い絶望的な青春だった。高校二年生になってダイエットはじめた。そのあたりからノートに、ノノ子の変化を記録していく。太ってもいないのに、体重をやたら気にする。なにかへん?!頭のなかはいつも食べ物とカロリーのことばかり、徐々に体に症状が現れる。だるい、疲れる。半年が過ぎ新学期がはじまった。最後の高校生活。だがノノ子の様子は…。
4月24日(木)ノノ子、元気なし。保健室で相談。
4月27日(日)ノノ子、母親と買い物。体重42・2㌔
4月28日(月)ノノ子の担当医体調不調で診察は6日に延期。
5月9日(金)ノノ子、登校。
5月10日(土)ノノ子、疲労で仲村医院、栄養剤を注射。
5月12日(月)ノノ子。7時半登校、5時帰宅。
【不登校はじまる】透明な存在、その気配をみせはじめた。
5月13日(火)7時半登校時間になってノノ子体の不調を訴える。だるい、体が重い。はじめて学校を休みたいという。学校に電話、その旨を伝える。ノノ、そのまま眠る。1時に起こし昼を食べさす。そのあと何かしている。九州で地震。夕食は、家族四人で。ノノ子体重42㌔。
5月14日(水)ノノ子、学校へ行く支度をするが、出がけになって体がだるいとぐずる。泣き出す。そのまま寝かす。微熱あり。37度。2時に起こして昼食を食べさす。担任の岡田先生から電話。様子。夕食、ノノ食べず。この頃から食べ物のことを話すと拒絶反応をみせるようになる。
5月15日(木)ノノ子食べられず。ジュースも残す。フラフラ状態で学校に行く。夜8時ノノ子調子悪く半泣き状態。夕食「食べたくない」の一点張り。ノノ子と母親3人で「デニーズ」に行く。ハンバーグ注文、食べると元気でる。
5月16日(金) 7時半、ノノ、なんとか登校。4時半帰宅。弁当、少し残す。
5月17日(土) 晴れ、蒸し暑い、夕方、烈しい雨、雹も。7時半ノノ登校、両親、保健室で保健の先生と話す。
5月18日(日)晴れ、蒸し暑い、柔道大会、夕方「デニーズ」でノノ、母親3人で夕食。
5月19日(月)雨、やや肌寒し、ノノ、体調悪いと訴える。体がだるいといいながら登校。4時雨のなか帰ってきて、すぐ寝る。
5月20日(火)くもりのち雨 ノノ体だるいと訴え、布団も引かず寝転んでそのまま眠る。母親、勤め先から電話。「摂食障害の会」の電話わかった。12時、ノノと駅前の「ジョナサン」へ。ノノ子の昼食、生ハム、生野菜、スープ、パン一
5月21日(水) くもり、ノノ子中間テスト。やっとのことで登校。1時、駅から電話。定期券を買いたいがお金をもっていない。電車で駅に行く。お昼、ヨーカ堂の7階の大食堂に行くが、気に入らず、「デニーズ」に行く。ノノ子、ステーキのみを注文するが、食べられず、豆腐サラダを食べる。愚痴話を始める。母親のため息についてはなしていたが途中から話をわかってくれないと泣き出す。4時店をでる。バス停で中学時代の男友達と会い、少し元気に。バスの中ぐったり。セレンジン2錠のんで眠る。次回へ
下原ゼミ通信Ⅱo.346 ―――――――― 8 ―――――――――――――
熊谷元一研究 法政大学国際文化学部(髙栁俊男教授)シンポジュウム
- 日時:2018年7月7日(土)14:30~17:30(予定)
- 会場:法政大学市ヶ谷キャンパス(各線の市ケ谷駅もしくは飯田橋駅から徒歩約10分)
ボアソナードタワー3階BT0300
- 内容:「三遠南信―愛知・静岡・長野の越県連携を支える出版文化」
- 入場無料、事前申し込み不要(連絡先=国際文化学部事務、03-3264-9345)
第21回熊谷元一写真賞コンクール応募要項
◎テーマ部門 → 「はたらく」
◎阿智村内撮影部門 阿智村 → 自然、祭り、温泉、史跡、旧跡・・・
※詳細は、熊谷元一写真童画館ホームページをご覧ください。℡0265-43-4422 締切9月末
ゼミⅡの記録
□4日9日(月)西村他 ゼミ内容 熊谷元一研究について
□4月16日(月)西村、村瀬 なぜ志賀直哉かについて ドストエフスキーの「読書会」
□4月23日(月)西村、村瀬 テキストよみ開始『或る朝』と感想
□5月7日(月)西村、村瀬 テキスト『菜の花と小娘』と感想
□5月14日(月)西村、村瀬 テキスト「ドストエフスキーとギャンブル」下原エッセイ
□5月21日(月)西村、志津木 テキスト読み『子を盗む話』
□5月28日(月)西村 ゼミ合宿についてなど
□5月31日(木)ゼミ番外 熊谷元一写真賞20周年記念展見学 西村美穂
□6月1日(金)ゼミ番外 熊谷元一写真賞20周年記念展見学 浦上透子(4年)
□6月4日(月)西村、村瀬、志津木 写真 テーマ「日大問題」について
□6月11日(月)西村、村瀬、テーマ「悩み」「ゼミ合宿」「継子殺人未遂事件」裁判行方
□6月18日(月)西村、志津木、テキスト『網走まで』読み 感想書き
□6月24日(月)西村、村瀬 テキスト『剃刀』、脚本裁判判決を考える。
掲示板
ドストエーフスキイ全作品を読む会・読書会
月 日 8月25日(土)
時 間 午後1:30 ~ 4:45
会 場 池袋・東京芸術劇場第5会議室
作 品 『未成年』2回目
報告者 : 富樫紀隆さん
参 加 興味ある方はどなたでも、決まりはありません。自由です。
「下原ゼミ通信」・「読書会通信」編集室
課題・投稿などの送り先メール toshihiko@shimohara.net
連絡 090-2764-6052