一期一会の人々

にとな文庫の七年 
2014年3月末日
2006 

がん対策基本法成立 医療制度改革関連法成立 障害者自立支援法施行

2006.4 下原司書が患者会「支え合う会α」代表・土橋律子さんの紹介でRセンター長と出会い、5月開設の「にとな文庫」を手伝うことになった。
2006.5 5月16日「にとな文庫」オープン。(開設までの準備はスタッフ用図書室司書2名が担当)サービス日時 火・水・木 12:00〜16:00、スタッフは火・木が下原司書(パート職員)、水はスタッフ用図書室司書2名が交代。資料費300万で図書800冊を購入。備品(PC、書架、ブックトラック)を追加購入。開設後1年間はセンター長直轄。
2006.7  <見学>看護実習生のグループ見学 (以後、毎年)
2006.7  新聞の切り抜き掲示開始(7月25日)
2006.9 <紹介記事>朝日新聞9月14日朝刊生活面「ミドル+わたし流:患者図書室で働く」(9月14日全国版)反響多し。
2006.9  にとな文庫分類表作成。図書の整理開始。
2006.9  <紹介記事>千葉日報(9月15日)「がん征圧月刊 私たちがサポート(10)」でにとな文庫を紹介。(2006.9.15)
2006.9 <見学>来年から大学病院でケースワーカーとして働くという学生さん来室。「朝日新聞の紹介記事を読んだ。卒論のテーマなので見学・インタビューしたい」と。
2006.9 本の寄贈あり(2014年まで多数)。寄贈者は、患者さん、元患者さん、家族、新聞で知った人、自作の詩や絵本の寄贈、院内スタッフ など。にとな文庫で所蔵する本とボランティア図書に分けて提供。
2006.11  <発表>医学図書館員が選ぶ患者・家族のための医学情報ウェブサイト(LISN(キハラ株式会社)No.130) 同時にウェブサイトで公開
2006.11  <紹介Web> Cancer Care Online(ライフサイエンス社)テーマ:ヘルスサイエンス情報専門員からみたがん治療 
2006.12 <発表>第23回医学情報サービス研究大会公開シンポジウム「図書館への期待−患者・家族が病気と治療について学ぶために−(医学図書館 53巻4号) 
2007 がん対策基本法施行 「終末期医療のガイドライン」制定 
2007.1  <紹介記事> 「がん治療最前線」7巻1号(2007.1)きらめくこの人に聞きました:情報を通して患者を支え続ける患者図書室司書
2007.1  <紹介記事> 東京新聞(2007 1.12)がん情報の探し方 患者のための図書室
2007.1  <見学> 堂本知事来室。「がん情報サービス向上に向けた地域懇話会」開催の折に(14日)
2007.1  毎日開いて欲しいという患者・家族の要望に応え、サービス時間が月〜金 12:00〜16:30に。スタッフは火〜木が下原司書、月・金がボランティア2名(がん体験者)で交代。 
2007.2  <見学>国際医療福祉大学・大熊由紀子さんと患者図書室関連の3名の見学。副センター長、医師1名を交えて懇談。(9日)
2007.2  <見学> 「病院機能評価」の事務系と医療系の調査グループの訪問。各2〜3分。(15日)
2007.2  <見学> 職員研修会講師の埴岡健一さんがにとな文庫見学。(19日)
2007.3 <紹介記事> がんサポート5巻4号(2007.3)「仕事をしながら療養する:図書館司書 
2007.4   患者相談支援センター月例ミーティング第1回開催(以後、毎月開催)
2007.4 2006年に発足した患者相談支援センターの傘下ににとな文庫も入った。
2007.4  <紹介記事>毎日新聞千葉版(2007.4.6)図書室で患者に最適情報
2007.4 千葉県がんセンター年報のための原稿「にとな文庫2006年度活動報告」を提出。以後毎年提出。
2007.5  <紹介記事> 「看護」2007年6月号「病院で働くスペシャリスト第2回:患者・家族に必要な医学情報を提供」(2007.5.22)
2007.6  <見学>県議会議員見学
2007.6   男性患者さん、入院中に検査項目の略語表(日本語訳)を作成。
2007.7  「闘病記」の病名別リストを作成。(7月11日) 
2007.7 <紹介記事> 職業安定広報 58巻7号 しごとインタビュー 医学情報の専門家として患者やその家族を支える。(2007.7)
2007.8 <見学>慶応「鶴岡タウンキャンパス致道ライブラリ」の担当者来室。準備にむけての情報収集のために。
2007.8 「NPO法人医療福祉ネットワーク千葉」設立。
2007.8  <発表>第14回医学図書館研究会・継続教育コース「患者図書室・出会いと実感」講師:下原康子(8月23日)
2007.8  <見学>県副知事、他5名。センター長の案内で来室。(31日)
2007.10  <見学>県議会健康福祉常任委員会委員の視察。(4日) 
2007.10  <見学>千葉県議会自民党議員の視察(20名ほど)。(9日) 
2007.10  <見学>国際医療福祉大の大学院生、見学とインタビューに。(11日) 
2007.10  <見学>朝日新聞記者の上野創さん来室。著書の『がんと向き合って』にサインしていただき、その場に居合わせた方に貸出。(18日)
2007.11 <見学> 横浜国大の4年生、卒論のテーマが「患者図書室」
2007.11  上司から「即、帰宅」の命令により、S司書インフルエンザ罹患のため、11月26日〜28日休室 
2007.11  <紹介記事> じほう Japan Medicine (2007.11.26) 患者図書館で心のケアを「にとな文庫」
2007.12  <見学>堂本知事他数名見学「知事と語ろう!千葉のがん医療」開催の折に。『ブレーメンの挑戦』をいただく。(21日)
2008  後期高齢者医療制度施行
2008.1 日野原重明先生に図書室の記事のコピーと「ケアの達人:私のアリョーシャ論」を送ったら、自筆のはがきをいただいて感激。 
2008.1  <紹介記事> 日経新聞(2008.1.13)「がんと闘う情報収集術」にとな文庫のカラー写真入り。
2008.2  <見学>大学病院の医師見学「うちでも図書室作ろうと思ってるけど、場所がねえ〜」と。 
2008.3  <紹介記事「千葉県がん対策推進計画」(案)ににとな文庫の紹介コラム (3月6日)
2008.4 「にとな文庫2006年度報告」を年報編集担当へ提出。(2012度まで毎年)
2008.4 午前中も開いて欲しいという患者・家族の要望に応えて、サービス時間、人員を刷新。平日 10:30〜16:30、スタッフは司書2名(パート職員)が交代で勤務することになった。
2008.4 2008年度より「NPO法人医療福祉ネットワーク千葉」から年間40万の資料購入費の助成決定。(2011年度まで)
2008.5  新事務局長に6月からのにとな文庫新体制(パート司書2名で10:30〜16:30)を報告。
2008.7   マイペース読書のリピーターが増加(以後、この傾向は続く)
2008.8  <見学>当センター医師1名が研修医2名と見学がてら来室。
2008.9  <見学>淑徳大学学部長来室、看護局長の案内で。
2008.9  千葉県がん患者大集会2008に参加。小倉恒子さんの講演に感銘。
2008.9  柳原和子さんの蔵書を看護局長を通して柳原さんの姉上より寄贈あり。
2008.9 国がん・がん情報サービスの小冊子24種(寄贈)をにとな文庫入口のラックにて配布開始。
2008.10  <見学>薬剤部長、実習生を案内して。
2008.10 <見学>県病院局長来室。センター長の案内で。
2008.11  <見学>メイヨークリニックのナース、副センター長の案内で来室。 
2008.12 センター長より「にとな文庫通信」発行、およびWeb「にとな文庫リンク集」を下原司書のプライベートサイトで公開することにつき了解をいただく。
2008.1  <公開>にとな文庫リンク集 がんに関するリンク集 開設 
2009  がん対策基本法改訂。重点項目に「働く世代と小児へのがん対策」盛り込まれる。
2009.1 「にとな文庫通信」創刊号 発行。センター内に配布(100部)患者・ご家族の配布資料に追加。
2009.2 <見学>東京歯科大学病院長来室。センター長の案内で。
2009.2 <見学>船橋市議会議員のA氏来室。船橋医療センターの緩和病棟に患者図書室開設を提案するので参考に。自著の『休み時間の生物学』をいただいた。
2009.2  非番のナース来室。「仕事中はなかなか来れなくて」と、ゆっくり滞在。「君の白血病」を貸出。
2009.3 にとな文庫月例ミーティング開始。当日は例外的に司書2名の出勤が許可された。(以後毎月)
2009.3 <見学> 毎日新聞千葉総局記者来室。『ブラックジャックによろしく』を貸出。
2009.4 <発表>情報本と闘病本:患者図書室の資料について(全国患者図書サービス連絡会会報 2009;15(4):69-71
2009.4  「にとな文庫通信」で投稿エッセイ「一期一会の人々」も連載開始、2014年2月号まで患者さん4名を含む21名のエッセイを掲載。 
2009.4 <公開>「がん関連学会 研究会」のサイトを公開(下原司書のプライベートサイトで)
2009.5   <公開>闘病文学のページ 」のサイトを公開(下原司書のプライベートサイトで)
2009.5  待ち時間が長い患者さんにインスタントスープを飲ませたいと家族が熱湯をご所望。
2009.6  <見学>栄養士実習生3名、栄養部長と。
2009.6  樋野興夫氏「がん哲学外来」の講演会開催。(6月23日)
2009.7  患者サロン第1回開催(千葉県がんセンター)
2009.7 <見学>船橋医療センターのナース2名、看護師長の案内で。 
2009.8  <見学>センター医師、研修医を連れて。「このごろは患者さんの方がよく勉強してるよ、自分のことだもんね」とニッコリ。
2009.8 夏期休室(一週間)患者相談支援センターへの報告を経て以後毎年。
2009.8 蔵書点検(以後毎年7〜8月に実施)
2009.8  <見学>千葉県の患者相談支援センターの集まりがあり、にとな文庫の見学も。
2009.8  <見学>千葉県副知事来室。センター長の案内で。副知事「本の予算は?」という質問に「NPOからいただいていますが私の給料はがんセンターからです」と答える。
2009.8 <見学>看護師長、看護学生4名を案内して。
2009.9  <見学>新人ナース2名。看護師長の案内で。その後も新人ナース、採用予定ナース等の見学(グループ見学・単発見学)はたびたび。
2009.9 <紹介記事>がんで困っときに開く本 2010:「病院の患者図書室を利用する」「闘病記は参考になる?」に関連記事。朝日新聞出版 週間朝日MOOK
2009.10 <発表>DRF-Medワークショップ「リポジトリは医療で何ができるか」下原司書が話題提供(慈恵医大)
2009.11  <見学>船橋市市議会議員のA氏来室。患者さんを交えて歓談。予備校医師コースのランチタイム講師を依頼される。 
2009.11  <見学>千葉大5年の実習生来室。「同級生ににとな文庫のことを聞いて来てみた。読書したいが時間と金がなくて」と。
2009.11  <見学>東京都からの見学者10名、研究局医師の案内で。
2009.12  <見学>見学者4名。外来化学療法部長と輸血療法科部長の案内。見学者「こんな場所はめずらしいね」と。
2010  観察史上第一位の猛暑。熱中症続発 
2010.1 <発表>下原康子「患者図書室のアピール:千葉県がんセンター「にとな文庫」の挑戦」 専門図書館 No.239(2010.1)
2010.3  <見学>製薬会社の方来室。研究局医師の案内で。
2010.4 「心と体総合支援センター運営委員会」第1回に出席(以後、ほぼ毎月)
2010.4 <発表>「心と体総合支援センター運営委員会」第2回で「にとな文庫」のプレゼンを行う。
2010.4  にとな文庫をタダでコーヒーが飲める場所と通路で言いふらす困った男性に注意。悪気のない陽気な人であっさり納得。
2010.5 <見学>聖路加国際病院図書室司書さん、見学のため来室。
2010.5 <見学>お母さんのつきそいできた女子大生(本人も悪性リンパ腫、治癒)大学で司書コースをとっている。にとな文庫に感銘。資料を提供。
2010.5  <見学>見学者4名。千葉市青葉看護学校、野田看護専門学校、千葉県立保健医療大学の司書さん各3名と千葉経済大学の図書館学の教員、以上4名。折よくみえた医師をまじえて歓談。
2010.5  <見学>中国からの見学者、センター長の案内。入っていただくようにすすめたが、入口のみで。
2010.10 <見学>千葉大医学部学生見学。船橋市市議会議員のA氏の案内で。
2011  東日本大震災 肺がん治療薬イレッサ
2011.2  樋野先生から‘悩ましい質問‘についてメールでおたずねあり。返信。
2011.3 東日本大震災。にとな文庫は被害なし。その後1週間臨時休室。
2011.3  新しく作成されたセンターのパンフ。にとな文庫が明確に位置づけられている。
2011.4 <見学>研修中の地域の女性医師来室。
2011.5 <見学>循環器病センターのスタッフ5名見学。患者図書室の開設を考えている、と写真撮影。
2011.6  <見学>岩手医大の方4名の見学。
2011.6 「にとな文庫通信」の発行に関しては広報委員会の承認を得ることになった。
2011.7 <見学>放医研の女性研究者、センター長面談の待ち時間に。20分ほど放射線の話など聞く。
2011.7  除籍作業。「除籍について」の規定を作成。
2011.8  <見学>医学中央雑誌刊行会の方見学。
2011.8  <見学>千葉リハビリセンター図書室司書さん見学。
2011.10 <見学>河北医科大学シンポ参加メンバーの見学。中国語通訳の方が説明。
2011.10  <見学>青森県他地方議員の見学。副看護局長の適切かつ親切な説明あり。
2011.11  <見学> 朝日新聞記者、センター医師の取材を終えて立ち寄り。医中誌Web検索を案内して電子ジャーナルを提供。患者・市民への医学情報提供について意見交換をする。後に掲載記事の感想を求めるメールをいただく。
2011.1   「にとな文庫通信 No.17」にて日野原重明先生の推薦図書を特集
2011.12  <見学>筑波大他見学者3名。音楽療法士さんの案内で。 
2011.12  「千葉がんレシピ」のアイディアをセンター長、副センター長、栄養課長に提案。
2012  在宅医療 
2012.1 1月28日(土)心と体総合支援センター開設記念公開シンポジウム「これからのがん在宅医療と地域連携」(淑徳大学) 
2012.2 センター長と面談(各部署で実施された)
2012.2 国がん小冊子は「がん情報サービス刊行物発注システム」に外注することになった。
2012.2  第12回千葉県立病院学術集会(京葉銀行文化プラザ)に参加 
2012.2 司書・下原康子が「平成23年度病院局長表彰」を受ける。
2012.4  2012年度より資料費はセンター予算となった。 
2012.5  <紹介記事> 特集・病と向き合う医療施設の図書館 千葉県がんセンター「にとな文庫」もっと楽しむ図書館マスターガイド(キョーハンブックス)(2012. 5)
2012.5 佐賀県立図書館より届いた「病気の情報提供に関するアンケート」の回答を発送。
2012.7 <見学>埼玉県庁より見学者4名。本の予算と利用に関するご質問あり。
2012.8 <見学>国立がんセンター柏病院より見学者4名。
2012.9 <見学>佐原病院ナース3名見学。
2012.10 <見学>青葉病院と栃木がんセンターの総婦長さん、看護局長の案内で。「患者さんが笑顔で帰られれるいい光景を見ました」と。
2012.10 2012.8月よりにとな文庫が大腸内視鏡検査の前処置用のスペースとして使われ始めた。使用は日を追うごとに頻繁になり、図書室サービスに支障をきたしていた。10月に看護局長と副センター長に相談。年末にこの事態は一応収束した。 
2012.11 <見学>甲府共立病院研修医の方、にとな文庫見学。「医学生時代に患者図書活動をしていた」と。
2012.11 <見学>高知大学病院の看護師さん数名見学「患者図書室があって司書が配置されているのがすがばらしい。雰囲気もよい」と。
2012.11 千葉県がんセンター例会(第18回)にて、下原が「にとな文庫にようこそ」を報告。
2012.11 センター例会の下原報告の感想をCC-LANで受信(13件)。好意的な評価が多かった。
2013  がんサバイバー 
2013.1  第2回心と体総合支援センター公開シンポジウム(淑徳大学)
2013.2  倉敷中央病院見学(日本医学図書館協会主催病院部会主催)
2013.2 車椅子バスケの及川晋平さんより漫画『リアル』の寄贈を受ける。
2013.3 <見学>管理栄養士さん、見学者2名と。 
2013.3 <見学>千葉県議会議員1名来室。副病院長、事務局長、副看護局長の案内で。「今評判の近藤誠氏の本はありますか」とおたずね。所蔵本をお見せする。  
2013.4 にとな文庫2012年度集計概略(蔵書約2500冊、入室者約3500人、貸出冊数約1000冊) 
2013.5 「にとな文庫平成24年度活動計画」を患者相談支援室経由で心と体総合支援センター運営委員会に提出。
2013.7  <見学>新日本法規の方、患者図書室のことを調べていると来室「これほど充実しているとは思わなかった」と。
2013.7 <見学>島根県より見学者10名。
2013.7  <見学>県病院局長、センター医師の案内で。「開室時間がもう少し長くてもいいのでは?」のご質問に「貸出で対応しています」と答える。帰りがけに「何か困ったこといは?」というご質問あり。「ご相談で困ったときは相談支援室に応援を求めています」と答える。 
2013.7  <見学>富山県からの見学者2名、地域統括相談支援センタースタッフの案内で。 
2013.7  <紹介記事> 『高齢者住宅新聞』テーマ:患者図書室 (2013.7) 
2013.11  <見学>青森県立中央病院のナース他3名見学。
2013.12 <発表>「にとな文庫にようこそ 2013 」(日本インターネット協議会フォーラム 発表)
2013.12 事務局長来室。にとな文庫移転の話。「今回は暫定的な移転であり、移転先は別途考えている」と。
2014  分子標的時代のがん治療
2014.1   第3回心と体総合支援センターシンポジウム「がんになっても働きたい」(千葉県がんセンター)
2014.1 <見学>城西国際大学の教員4名、副看護局長の案内。
2014.1 1月11日(土)暫定的引っ越し。1月14日(火)は休室。
2014.2  <見学>管理栄養士さん、実習生2名を案内して。
2014.2 副病院長よりにとな文庫の移転先について報告を受ける。(28日)
2014.2 「にとな文庫移転についてのお願い」の文書を事務局長に送付。(28日)
2014.3 病院長、副病院長、看護局長、事務局長と面談。
2014.3  移転先の調整がつかず、「にとな文庫」縮小が決定。
2014.3 下原司書辞職。