ある医学図書館員の軌跡
トライアングルシップ
(「ほすぴたるらいぶらりあん」24巻1号 1999 編集後記)
下原康子
「編集だより」のお知らせのとおり、本号より編集委員長、編集委員の交代がありました。山口さん、須磨さん、逸見さん、長い間のご尽力ありがとうございました。これまでのご苦労に対し、心より感謝申し上げると共に、そのボランティアシップに敬意を表したいと思います。今後も会誌の行方を暖かく見守り、ご指導賜りますようお願いいたします。
さて、新メンバーが3名加わり、紙面を一新しての24巻1号です。新編集委員長はじめ各委員にとって、希望と不安、意欲ととまどいの錯綜する中での新しいスタートとなりました。
紙面一新とはいえ、「実務に役立つ情報の提供」と「会員同志のコミュニケーション」という編集方針の基本に変わりはありません。変化と言えば、次の3点の方向を新たに打ち出したことです。
「病院図書館員が社会にはたすべき役割を考える」「医療関係者としての視点を加える」「読者層、執筆者層を広げ、広く社会にアピールする雑誌を目指す」
病院図書館員は病院職員(公務員、大学職員が重なる場合もある)、図書館員、そして患者、という3つの視点を持つことができる職業です。私はこの三角形をトライアングルシップと名付けて、病院図書館員のアイデンティティー、かつ医学医療情報提供サービスのシンボルにしたいと考えています。
情報ネットワークを利用した犯罪が続発しています。良質で正確で安定した、人と人とのコミュニケーションこそがネットワークのみなもとであるべきです。医学図書館や病院図書室の相互協力と相互貸借の歴史はネットワークの優れたお手本ではないでしょうか。この誇るべきネットワークを社会の中で有効に機能させるための一翼を「ほすぴたるらいぶらりあん」が担うことができるように成長させていきたいと願っています。