患者図書室挑戦の記録
にとな文庫通信 No.20 (2012.6)


髭殿下、三笠宮寛仁親王のユニーク発言

「ゆき・えにしネット」http://www.yuki-enishi.com/
シンポジウムの部屋「平成患者学シンポジウム―医師が変わる、患者が変わる」より。


◇名医の話術の下手さに心底がっかり◇

私はスキー教師ですから、生まれて初めてスキーをする初心者の生徒にどうやったらスピードという恐怖感の中で的確にわかってもらえる言葉で表現出来るかばかりを考えてきた人間です。従って、名医の方々の話術の下手さに心底がっかりしましたし、もっと素人にわかり易く説明して戴きたいと心から思います。
 
少し元気が出てきますと、「先生のおっしゃっていることはよくわかりません。もっとわり易く説明してください。日本語を勉強したほうがいいんじゃないですか」というふうにだんだん減らず口を聞くようになりました。わかれば私も納得しますから。

◇徹底的に納得するまで先生方と議論するべきです◇

自分が重度の患者になってみてつくづく思いますが、ともすると患者は医師団を神様とあがめ奉って、「おっしゃることはよくわかりました」という格好になりやすいわけですね。もし患者が障害者と同じように自立をしたいのだと希望するならば、やはり自分から医者を選ぶことはもとより、病院も選ばなければいけません。

それから、実際にそれを決めた以上、徹底的に納得するまで先生方と議論するべきですし、看護婦さんに相談したり、掃除婦のおばさんでもいいんですが、納得する状況を自分でつくるべきです。それをしないで、医師団任せという場合、切り刻まれて、「あっ」と言ってもそれは仕方がないと。そういうことが、私たちの障害者福祉の観点から考えた、障害者とはどうあるべきかということだし、患者もそうあったほうがいいんじゃないだろうかということだと私は思います。