患者図書室挑戦の記録
にとな文庫通信 No.5 (2009.10)


患者さんの名言集 −「にとな文庫」にて


おれはブレーキとアクセルを同時に踏んでいる。(膵がん男性)

がんの根っこを断ち切る方法はないものかねえ。 (肝がん歴11年の中年男性)

知識よりも信頼が納得への早道。(肺がん男性)

主人は医者だからデータで悲観しているが、わたしは笑いの力を信じる。(骨腫瘍の女性・元ナース)

家族でなくて私でよかった、悪いことばかりでなくよかったことを数えてありがたいと思うようにしている。(膵がんの女性)

我ながら案外強いと思った。若い方や子どもさんはかわいそうだ。(乳がん女性)

ここはわたしにとっては主人と最期をすごしたなつかしい場所です。スタッフの方々に支えられて素晴らしい看取りができました。悲しい場所のはずなのにここに来るとほっとします。(ご主人を亡くされた奥様)

がんで死ぬのも悪くない。こういう本に出会えるのだから。(肺がん転移の女性)

本をどんどん読んでるうちに以前より死ぬのが怖くなくなってきました。(乳がん女性)

ここに来てみてがんの人が多いのに驚いた。(この感想多数)

まな板の鯉に説明を聞けと言っても無理だよ。(肺がん術後の男性)

おれはなにかと運の悪い男だから必ず再発すると思う。だから放射線はそのときのためにとっておく、女房も納得した。(前立腺がんの男性)

マチスの絵は痛みを和らげる。線にリズムがあってそれに癒し効果があるのかな?ぼくもそういう絵が描けるようになりたい。(男性患者さん・画家)

「がんの治療なら覚悟してるけど心臓手術はイヤ」とがんの主治医に訴えたら「心臓あってのがんだよ」と言われた。その一言で心臓手術を乗り越えてこうしてがん治療に復帰できました。(中年女性)

人の病気と自分の病気は大違い。(乳がん・元看護師)

図書室に来る人は、あるていどポジティブな気持ちになれた人だと思う。(肺がん男性)

はっきり言われるほうがいい。こうして調べることができるから。(肺がん男性)