患者図書室挑戦の記録


にとなメッセージノート @ 2006〜2007

のチカラ −にとなメッセージノートより


初めてにとな文庫を訪れたのは2006年11月でした。恐る恐るのぞきました。突然に夫が膵臓がんと言われて希望を失っていました。でもにとな文庫でがんについての本をがんがん読んでいると少しだけがんが怖くなくなりました。今はできるだけ客観的にいろんな資料を読もうと思えるようになりました。おかげさまです。2007年8月、夫は一般病棟で亡くなりました。最後は「どこも痛くない、頭がボーッとしているだけだよ」と言って亡くなりました。私は夫にできるだけのことはしたように思えるので(何とも悲しいけれど)お父さん天国で私のこと見守っていてね、と言える心のありさまです。いろいろ本を紹介してくださってありがとうございました。久しぶりに『たそがれ清兵衛』というDVDを見ました。短い生涯だったけれど、充分に幸せだった清兵衛と夫をだぶらせてわんわん泣いてしまいました。



相談支援室のご紹介で通院2日目から利用しています。素晴らしいのは、本が新しく、とても読みたい、調べたいものが豊富なことです。また、心優しい司書の方の存在も心強いです。本を介して、病気のことや不安な気持など、なにげなく話せてカウンセリング効果もあります。入院中も本があるので、有意義に過ごしています。公共図書館の医学書は古くて、自分の病気のものがなく、がっかりしていました。インターネットは有益ですが、携帯できず、情報の質もばらばらで有効なものを手にするまでに時間と労力がかかります。これらを考えると、にとな文庫は本当に助けになりました。



主人の検査結果を聞きにきました。落ち込んだ気分でしたが、にとな文庫の係の方とお話して胸のつかえがおりた気がします。主人が入院中は毎日泣いてばかりいましたが、今は少しずつ顔を上げられるようになりました。下を向いていたときには見えなかったこの場所が、ホッとした温かい心を運んでくれたようです。人気になっては困るので、あまり知られたくないな〜と思います。欲張りかな〜 この場所を提供してくださったがんセンターに心から感謝しています。ずっとあり続けることを願って、あと半世紀通わせていただきます。ありがとう、そしてこれからもよろしく。



時々、にとな文庫を利用しています。理由は、まず部屋そのものが落ち着けます。さりげなく音楽が流れています。司書の人の手づくりのブックカバーがあったので小生(67歳男性)は断られてもと思いながら「これいただいてよろしいですか」と言ったら、間髪入れず「どうぞ」。その気合がとてもうれしかった。図書室の利用からはずれた話ですが、私としてはこのアットホームな雰囲気を伝えたいと思いました。別の病棟の人から「おれはあそこでコーヒーをごちそうになった」なんて聞きました。私もいつかいただけるのかな。



にとな文庫は、病院の中のオアシスの役目を担っているようです。気持ちが暗くなりがちな入院生活の中でいろんな世界を教えてくれる本に出会うことができたら、もっと楽しくなれるでしょう。ずっとオアシスであり続けてください。



初めて来ました。とてもくつろげます。大変けっこうな空間だと思います。それにコーヒーのサービスもありなおけっこうです。



まずがんに関する書籍、資料がとても充実していて助かりました。本屋や図書館に行ってもこれほどそろっているところはありません。情報が最新なところもいいです。また、がんだけでなく、生き方の本、絵本などわたし的に興味のある本が多いです。単調な入院生活の中で、唯一、病院らしくない場所、ぽっかり浮いた場所なのが気に入っています。司書さんといろいろお話したりして気分転換ができるので、ちょくちょく立ち寄っています。こんな場所がもっと増えるといいな。



これまで体調が悪いようなことは一度もなく、定年後10年以上、健康診断を受けたことがなかった。今年の1月、まさかのCancerが人間ドックでみつかり、生活が一変した。がんについての知識は全くなかった。セカンドオピニオンで当がんセンターで通院治療をすることになり、往復6時間、電車バスを乗り継いで通うことになった。たまたま、にとな文庫をみつけて、がんに関する本や資料が充実しているのに驚いた。築地のがんセンターに行ったときも多くの資料があったが、その比ではなかった。さっそく参考になる本を次々と借りて、通院時間にむさぼり読んだ。知りたいことも司書さんから適切に提示してもらい助かった。がんにならなかったら全く関心がなく過ごしていただろうに、こんなに勉強したことはない。絶大な信頼をして当がんセンター転院したので、願わくばがん細胞が完全に消えて欲しい。変な話だが、この病院に来ると何となく心が休まるような気がしてならない。にとな文庫のさらなる充実とサービスを願っています。



めっきり秋らしくなりました。8月24日、夫は一般病棟で亡くなりました。9ヶ月の間、いろいろ話を聞いてくださり、まことにまことにありがとうございました。
最後は「もうどこも痛くない、ボーとしているだけだよ」と言って亡くなりました。私は夫にできるだけのことをしたように思えるので(なんとも悲しいけれど)お父さん、天国で私のこと見守ってね、と言える心のありさまです。いろいろと本を紹介してくださってありがとうございました。9ヶ月の間、テレビもビデオも見る時間がなかったので、久しぶりに「たそがれ清兵衛」を見ました。短い生涯だったけど、充分に幸せだった清兵衛と主人をだぶらせてわんわん泣いてしまいました。



初めてにとな文庫を利用させていただきました。できればも〜っと長い時間、開けていただきたく思います。パソコンが使えるのはいいですね。つい長居してしまいました。司書さんとお話できていい入院生活になりました。そろそろ病室にもどらないとマズイよなあ〜退院が一週間のびてしまい、思わずにとな文庫に飛び込んだとき、係りの人が私が求めている本を一緒になって探してくれました。目的の本はなかったけれど、気楽に利用できるのだと思えて、また来ました。先日、千葉県知事さんがお見えになったとき、講演会に参加しました。そのとき、専門雑誌に付箋をいっぱい貼り付けている人がいました。専門用語がわかっていると質問しやく、的確な返事がもらえます。また、心配してくれる周りの人にも上手く説明できます。みなさん、にとな文庫、おすすめです!!