康子の小窓 ことばの花束
コロナ川柳
「朝日歌壇」から転載 (2020.6〜 )
「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」に連載収録中の「黒木登志夫先生の解説(コロナウイルスarXiv)」の最後に掲載されているコロナ川柳 (「朝日歌壇」より)を、2020年6月掲載分から順に転載させていただいています。(お名前は割愛させていただきました)
コロナ秀歌
2022年
2020〜2021
道ならぬ密に漂う蜜の味
戦争もコロナも知ってる人となり
「打ち勝つ」と聞いてウイルス薄笑い
差別なきコロナきみいいヤツなのか
ここ一番必殺政府の丸投げが
専門家持出すとき時はヤバイ時
忘年会マスク奉行を先ず選び
三連休乗り切るものとなりにけり
「あけまして」そこで思わず筆止り
自粛しろとい言われなくても萎縮中
割れるほ撞いてやりたい除夜の鐘
福は内入れるように窓あけよ
戻りたし春遠からじと思う頃
子の夢は自宅で働く会社員
川柳をはじめるくらい暇になり
少ないと思って来たと皆言い
聞く耳を持ったふりする無責任
ZOOM授業ミュート何度も確認す
ギリシャ文字二十四字もある不安
オレたちが応援するよと閑古鳥
現実に引き戻される過去最多
普通の日つくづく欲しいと蝉も鳴き
ポケモンの一種のような変異株
入院は喜ぶべきか手遅れか
「陰」の字が「陽」より明るく見える今
本日の脳トレは「モルヌピラビル」
うれしいがウイルス何処へいったやら
今のうち皆そう思う人出かな
Xi近平外した先に尾身クロン (選外)黒木登志夫
集まってびくびく帰る忘年会
大阪にゴジラ上陸した如く
しみじみとフェンスの向こう異国だと
あらためて敗戦国と思い知る
岸田氏のコロナ対策問われだす
雪道で転ぶな病院手いっぱい
インフルは出番ないまま二月末
コロナからロシアに替わる専門家
バンザイとも言えず寂しい解除の日
顔見知り対角線に位置を変え
核足りて薬不足に激怒する
まだしてるなんて顔され朝散歩
マスクより防弾チョッキ制服に
律儀なり独りマスクの対向車
阿部はマスク岸田歯ブラシ押しと見え
持ってるよマスク手にみせ散歩道
牽牛もワクチン打って川渡る
永遠に不滅のようなコロナなり
世界最多 こんなにマスクしてるのに
感染者数えなければ増加せず
医者が促す素人判断
言われない早くお医者に診てもらえ