康子の小窓


     一般市民のためのオープンアクセス  
          作成者 下原康子 
2015.5.27 開設  (2017.9.5更新)
             
 
オープンアクセス(Open Access)とはインターネットを通じて人類共通の知的資産である学術研究成果(学術論文)をその内容を必要とするすべての人に無料で制約なくアクセスできるようにすることです。人類が基本的に持つ「知る権利、知らしめる(自分の成果を人に知らせる)権利」が理念として掲げられています。世界各国で、わが国においてもその実現に向けての国家的戦略が展開しつつあり、その効果的かつ実際的方策として注目されているのが機関リポジトリ。大学などの公的研究機関が所属する研究者の論文を機関のサーバーに載せて無料で公開するもので、多くは大学図書館員がその役割を担っています。ちなみにリポジトリ(repository)とは、容器、貯蔵庫、倉庫、集積所などの意味を持つ英単語。何らかのデータや情報、プログラムなどが体系立てて保管されている場所のことです。

機関リポジトリは国立大学を筆頭に増加し続けており2018年4月30日現在で677機関を数えています。NII(国立情報学研究所)が、機関リポジトリオープンアクセスの構築・連携を支援しています。一方で、現在のところ、生物医学分野(国内)におけるオープンアクセスは、科学技術振興機構(JST)が運営しているJ-STAGE(科学技術情報の発信・流通総合システム)の提供による国内の学会雑誌が大半を占めています。

下原康子 「リポジトリは医療で何ができるか(DRF-Medワークショップ 2009.10)(PDF)
    医学図書館員が選ぶ 患者・家族のための 医学情報ウェブサイト




機関リポジトリ・オープンアクセスをまとめて利用する

NII(国立情報学研究所)提供 

CiNii Books   その本を所蔵している大学図書館がわかります。
CiNii Articles  日本の論文を探して読むことができます。
KAKEN  科学研究費助成事業データベース 研究課題・研究者から探せます。
国内の機関リポジトリ一覧 
JAIRO (学術機関リポジトリポータル) 機関リポジトリが横断検索できます。
オープンアクセスリポジトリ推進協会
(Japan Consortium for Open Access Repository : JPCOAR)
日本における機関リポジトリを振興・相互支援することを目的とし、国公私立大学図書館協力委員会と国立情報学研究所の間の連携・協力協定に基づき、平成28年7月に設立。

JST (国立研究開発法人 科学技術振興機構) 提供 

J-STAGE 総合電子ジャーナルプラットホーム
日本国内の科学技術情報関係の電子ジャーナル発行を支援するシステムです。国内学協会の電子ジャーナルをオンラインで読むことができます。資料の分野別に探せます。
資料一覧 (J-STAGE登載誌) 
J‐GLOBAL
 科学技術総合リンクセンター JST[企画開発、サービス設計、システム開発統括]
たくさんの連携サイトと情報をリンクさせ、個別に存在していた科学技術情報をつなぎ、発想を支援するサービスです。


PMC
(旧:PubMed Central)
アメリカの国立衛生研究所(NIH) 内の国立医学図書館(NLM) の部署である国立生物工学情報センター (NCBI) が運営する、生物医学・生命科学のオンライン論文アーカイブ(free full-text archive)。2007年、NIHから資金を得てなされた研究の成果は、学術雑誌で発表後一年以内に、論文全文を公衆が無料でアクセスできる状態にしなければならない(つまりPMCに登録してネット上で無料公開しなければならない)、ということが法的に義務化された 。
(ウィキペディア)
Cochrane Library
Cochrane Collaboration(コクラン共同計画)の成果であるシステマティックレビューを中心としたデータベース集。EBM(Evidence-Based Medicine:科学的根拠に基づく医療)に有効なツールです。AbstractないしはSummaryを無料公開しています。

国立国会図書館・図書館向けデジタル化資料送信サービス「国立国会図書館サーチ」で検索)国立国会図書館サーチ連携拡張に係る実施計画(平成27年3月27日)に則り開始されました。国立国会図書館の承認を受けた公共図書館・大学図書館等が国立国会図書館からデジタル画像を送ってもらい、各図書館の利用者に提供するという、今後の進展が注目されるサービスです。

Google Scholar 
米グーグルの研究者向けサーチエンジン。PubMedのデータも多く含まれます。電子ジャーナルで全文が読めるものもあります。
Googleブックス
 
Googleブックス(ウィキペディア)
ポータルサイトGoogle内で提供している、書籍の全文検索サービス。

青 空 文 庫 誰にでもアクセスできる電子本(主に文学作品)を集めたインターネット図書館。
プロジェクト・グーテンベルク (Project Gutenberg、略称PG)著者の死後一定期間が経過し(アメリカ著作権法下で)著作権の切れた名作などの全文を電子化して、インターネット上で公開するという計画。1971年創始であり、最も歴史ある電子図書館。
(ウィキペディア)
Project MUSE 人文社会系を中心とする学術雑誌の電子ジャーナルや電子ブックのフルテキストを提供するデータベースサービス。大学、公共、専門、学校などの図書館が加盟することにより、閲覧できる。
(ウィキペディア)
世界の電子図書館の一覧




オープンアクセスとその動向を知る

カレントアウェアネス・ポータル オープンアクセス関連ニュース
E1880 - オープンサイエンスの潮流と図書館の役割<報告>
カレントアウェアネスーE No.318 2017.01.26
オープンアクセスリポジトリ推進協会の発足 カレントアウェアネス・ポータル 2016年8月18日
世界のオープンアクセス、オープンサイエンス政策の動向と図書館の役割
カレントアウェアネス・ポータル 2015年6月20日
学術情報のオープン化に関する資料 - 文部科学省 (2015.6.24) PDF
オープンアクセス 科学研究費助成事業(日本学術振興会)
学術機関リポジトリ構築連携支援事業 
NII(国立情報学研究所)
データベース・コンテンツサービス 
JST(国立研究開発法人 科学技術振興機構)
オープンアクセスに関するJSTの方針
(2013.4) PDF
DRF
(Digital Repository Federation)デジタルリポジトリ連合
学術論文のオープンアクセスに向けた行動計画 
PDF
Action Plan towards Open Access to Publications/第2回GRC年次総会(2013年5月27日~29日、ドイツ・ベルリン)にて承認/独立行政法人科学技術振興機構 訳 2015.1.17




オープンアクセスついて学ぶ・考える 

オープンアクセスハンドブック第2版
(東京大学学術機関リポジトリ)
今後のリポジトリコミュニティに期待すること

中谷昇 JPCOAR地域ワークショップ 2016年12月2日

論文のオープンアクセス化を推進すべき7つの理由と5つの提案
日本の科学を考える 2014.04.14  pickup
オープンアクセスジャーナルの光と影
Chem-Station (日本最大の化学ポータルサイト)2013.12.24 pickup
オープンアクセスの早期実現のために
Nature 495, 442-443 (2013年3月28日)
オープンアクセスの理念と現状 
PDF
倉田敬子 メディア教育研究 7(2) 2011

遠藤悟(東京工業大学大学マネジメントセンター)科学技術政策研究所所内講演会 2010年7月21日

オープンアクセスの法的課題:ライセンスとその標準化・互換性を中心に 
PDF
渡辺 智暁,野口 祐子  情報の科学と技術 60巻4号,151〜155(2010)